ラックスマン(LUXMAN):M-800A

提供:あわWiki

屈強にして繊細、俊敏にして濃密
美音を極めたフラグシップの系譜
壮大なクライマックスが奏でられるシンフォニーや、混沌と即興が激しく交叉するジャズ。
様々な音楽のシーンを生き生きと描写する表現力こそが、パワーアンプに求められる唯一最大の資質ではないでしょうか。
M-800Aは、モノラル・パワーアンプB-1000fからもたらされた数々の技術革新を継承し、さらなる表現力を求めて純A級動作方式を採用した、ラックスマンの最新鋭ステレオ・パワーアンプ。
フラグシップ譲りの圧倒的なドライバビリティと、純A級ならではのしなやかで濃密な音楽表現を、どうぞ心ゆくまでご堪能ください。

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主な特徴

高密度な音楽再生を実現純A級動作方式60Wの定格出力

入力信号の有無に関わらず、常に豊富なアイドリング電流を流し続けることで、音楽に瞬時に追従する即応性を備える純A級動作方式。出力素子が完全な波形増幅を行なうことで、クロスオーバー歪が原理的に発生しないなど、その魅力的な質感描写には、電力消費や発熱量の増加といった代償を補っても余りあるものがあります。M-800Aは、1990年に発表されたM-06α以来、パワーアンプとしては16年ぶりとなる純A級動作方式を60Wの出力規模で採用。スピーカーを力強く駆動するための十全なドライバビリティと純A級ならではの密度の高い音楽表現を高次元で両立させました。

様々なスピーカー負荷に追従する瞬時最大480W(1Ω)

あらゆる負荷状況にリニアに追従する動的なパワーこそ、B-1000fから受け継がれたパワーアンプとしての遺伝子です。M-800Aでは、8Ω負荷時に定格出力60W+60W、1Ω負荷時には瞬時最大480W+480Wとなるパワーリニアリティを実現。さらにBTL接続により、8Ω負荷時に240W、2Ω負荷時には瞬時最大960Wにも及ぶ大出力のモノラルアンプとしての使用も可能となります。ゆとりある出力は、いかなる負荷条件下においてもスピーカーの特性を存分に引き出し、音楽のダイナミズムを一切スポイルすることなく、贅沢で高品位な音楽再生をお楽しみいただけます。

革新の帰還回路ODNF Ver.2.3A対応4×2アウトプット構成

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B-1000fに採用した4×4アウトプットの思想を継承し、3段ダーリントンで構成された4パラレル・プッシュプルの増幅回路を1モジュールとして、各チャンネルあたり2モジュールを使用する4パラレル×2モジュール構成を採用。様々なスピーカーとそのインピーダンス変動に対応可能な、強力な出力回路を実現しました。また、基本回路には出力の歪成分だけを最終段にフィードバックすることで初期スルーレートの速さと広帯域特性を両立したラックスマン独自のODNF回路バージョン2.3Aを搭載。圧倒的な音楽表現力に定評のB-1000f同様、全帯域の音色が統一された自然かつ高次元な音楽再生を可能にしました。


平角の銅巻線を採用した1,400VA EI型スーパーレギュレーショントランス

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M-800Aの圧倒的なパワーを支える電源部には、平角銅巻線を採用した大容量1,400VA(瞬時最大2,800VA)のEI型スーパーレギュレーショントランスを搭載。平角線をすき間なく巻いていくことで損失空間をなくし、線間容量の極小化や結合力の増強、磁界の安定性確保など、電源トランスとしてかつてないほどの高スペックを実現しています。

電源から出力段までの主要ラインに採用されたOFCバスバー

電源から出力段までの主要な電流系ラインには、極厚のOFCバスバーで直結するハードワイヤリング接続を採用し、電源ラインの絶対的な安定を確保しました。瞬時に大電流を要求される状況でも電圧変動が発生せず、音楽の立ち上がりや大音量のクライマックスを圧倒的なパワー感で表現します。

容量成分を極小に抑えたピールコート・レジストレスPCB

全ての音声信号回路には、配線基板上の信号ラインを被覆するレジストを完全撤廃した100μm厚の金メッキピールコートPCBを採用。レジスト被覆による容量成分の影響を排し、パターンインピーダンスをも低減した、周波数劣化の少ないスムーズかつ高純度な信号伝送を実現しています。

アースインピーダンスの上昇を隔絶するループレスシャーシ構造

シャーシ電流によるアースインピーダンスの上昇や磁界の発生は、僅かならず伝送信号を汚す要因となり、音質に悪影響を及ぼす可能性を生み出します。そのためM-800Aの筐体では、フラグシップモデルB-1000f、C-1000fにて考案された、筐体によるアースループを構成しないループレスシャーシ構造を採用。電気回路だけではなく筐体構造にいたるまで徹底的な音質対策を施し、デリケートな音楽信号の純度を高めることに成功しました。

銅の導電率と真鍮の硬度を併せ持ったカッパーアロイ製RCA入力端子

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音楽信号の入り口となる入力端子は、システム全体の音質に影響を与える重要な部位のひとつです。M-800Aでは、銅と同等の導電率と真鍮の硬度を併せ持つ新素材カッパーアロイ製の高性能RCA入力端子を装着。プリアンプから出力された電気信号を一切阻害することなく、ダイレクトに受け止めることを可能にしました。

ハイエンドモデル専用の電源ケーブルJPA-15000

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全ての音楽エネルギーの源流をサポートする電源ケーブルには、ハイエンドモデルだけに採用が許された新開発のJPA-15000を標準付属。従来の標準ケーブルJPA-10000をあらゆる角度から見直し、内部の線径(仕上がり径3.5スクエア)から構造に至るまで徹底的な検討を重ね、ダイナミックに変化する音楽への高い追従性など、音質向上に寄与する大きなグレードアップを果たしました。

B-1000f、C-1000fの流れを汲む美しさと存在感あふれる意匠

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フラグシップモデルB-1000f、C-1000fから受け継いだプリミティブかつソリッドな意匠デザインも、M-800Aの大きな魅力です。シンプルなアルミパネルによる構成とエッジをラウンドさせた独特のフォルムが、主張しすぎることなく美しさと存在感を醸し出します。フロントパネルには、イエローのイルミネーションメーターを装備。出力レベルに合わせ、あたかもろうそくの炎のようにエモーショナルに音楽を表現し、フロントフェイスを魅力的に照らし出します。


主な仕様

連続実効出力 60W + 60W(8Ω) / ステレオ時

120W + 120W(4Ω) / ステレオ時

240W(8Ω) / BTL時
最大出力 480W + 480W(1Ω) / ステレオ時
960W(2Ω) / BTL時
入力感度 773mV / 60W(8Ω)、GAIN 29dB
入力インピーダンス アンバランス / 51KΩ、バランス / 67KΩ
全高調波歪率
0.009%以下 (1KHz、60W / 8Ω)
0.1%以下 (20Hz~20KHz、60W / 8Ω)
周波数特性 20Hz~20KHz(+0、-0.2dB)
DC~130KHz(+0、-3.0dB)
S/N比 117dB(IHF-A)
ダンピングファクター 700 / 8Ω
付属装置
フロントパネル
オペレーション・スイッチ、

オペレーション・インジケーター、 スタンバイ・インジケーター、 入力切替スイッチ、バランス・インジケーター、 BTLインジケーター、レベルメーター、

メーター・ディスプレイ・スイッチ
リアパネル
メイン電源スイッチ、BTLスイッチ、

入力端子(アンバランス、バランス各1系統)、 スピーカー出力(1系統)、 シグナル・グラウンド端子、リモート入力端子、

ライン・フェーズ・センサー、ACインレット
付属品 電源ケーブル、専用リモートケーブル
消費電力 492W(電気用品安全法の規定による)
396W(無信号時)、0.9W(スタンバイ時)
外形寸法 440(W)×224(H)×485(D)mm
重量 48.5kg